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国立ブダペスト美術館 編集 コメント書込み(0)

"ブダペスト国立西洋美術館"は"国立ブダペスト美術館"の同義

ハンガリーの首都ブダペストは第二次世界大戦で、その七四パーセントが破壊された。しかし、戦後四十七年、町は見事に修復されていた。ゴシック、アール・ヌーボー、ベニス調と多様なスタイルの建築が調和した絵になる美しい町である。ドナウ川が街の中央を流れ、ブダ地区とペスト地区に分かれている。十三世紀にはヨーロッパで最も栄えた都市だったといわれているだけに、東ヨーロッパの中でも特に豊かさが感じられる。ブダペスト美術館は英雄広場にある。一八九六年に建てられた立派な石の建物で、入ってすぐ、ロビーの天井画の美しさに目を奪われてしまう。
 
(图)国立ブダペスト美術館国立ブダペスト美術館
一階はエジプトからローマ、ギリシャの古代の発掘品などの展示である。奥の緑色のカーテンのある部屋は少し暗くしてあり、ローマ時代の鰐のミイラ、人間のミイラなどが飾ってある。
 絵画は二階にある。中央の吹き抜けを中心として、周囲が展示室になっている。大きい部屋が二十数室、小さい部屋もニ十室くらいあり、ゆっくり見ると二時間以上かかる。それだけ豊富な作品が陳列されている。十九世紀前半から集められ、国で買ったもの、寄贈されたもの、また、社会主義国家となって個人コレクションが加えられ、さらに作品が増えていった。
 イタリアの十五ー十六世紀の作品では、ヴェロネーゼの大作、ティツィアーノの性格がよく出た肖像画、ジョルジョーネ作「アントニオの肖像」、レオナルド・ダ・ヴィンチの小さな彫刻などが印象に残る。
 十七―十八世紀の作品では、グァルディの風景の小品がよかった。オランダの十五ー十六世紀の作品では、メムリンクの祭壇画が美しい。また、ヴァン・ダイクの「十字架を担うキリスト」もよい。十七世紀の作品では、フランス・ハルスの男の肖像画が魅力的である。
 レンブラントも数点あり、「肉屋」は小品ではあるが、はっとするほどの迫力をもっている。ピーテル・ブリューゲルー世の名作「聖ヨハネの説教」も、ここで見ることができた。 ドイツのものでは、ルーカス・クラナッハ(父)が数点あったが「サロメ」の冷たい美しさは凄みを感じさせる。スペインの作品では、ゴヤの作品が多いのに驚いた。なかでも、小品の「水をくむ少女」や「スペイン独立戦争のシーン」などが素晴らしい。ベラスケスも「食事をする農夫たち」の色彩は暗いが確かな描写力が見る人を納得させる。ムリーリョやりべーラにも名品があった。エル・グレコも数点あるし、スルバランの「聖家族」にも感動した。
 フランス近代絵画の中では、ロートレックのパステルの美しいピンク色やゴーギャンのタヒチの名作などが強く印象に残った。その他、ボナール、セザンヌ、マネ、モネ、ルノワール、ピサロ、ミレー、クールベ、コローと、著名な画家の作品が揃っている。が、ニ十世紀絵画については、ユトリロとシャガールくらいで、特筆すべきものはない。ブダペストは、新ゴシック建築の国会議事堂が威風堂々とそびえ、魅力的な町である。

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