博物館,美術館,資料館,展示会
本会は、1950年秋、歴史関係諸学会の援功のもとに、全国の地方史研究者および地方史研究団体の連絡機関としての役割を果たす学会として発足しました。翌1951年3月、会誌『地方史研究』第1号を発行し、2002年12月号で300号を迎えました。着実に刊行を続けています(年6冊、隔月刊)。
発足当時、会の運営にあたっていた人々は、戦後の混乱とデモクラシーの波のなかで新しい学問の未来に夢を託し、犠牲的な精神と盛んなバイタリティーをもって会を維持し、地方史研究の創造に新鮮な感動をもって活動しました。
以後本会は、会運営上いくたびの困難をのりこえ、地方史研究の発展を期して、『地方史研究必携』(岩波全書)『近世地方史研究入門』(岩波全書)『日本の町』三部作(雄山閣)『日本産業史大系』全八巻(東京大学出版会)『歴史資料保存機関総覧』二巻(山川出版杜)『地方史事典』(弘文堂)、および毎年秋の大会成果論文集(雄山閣)などを刊行し、学界に寄与してまいりました。また、会誌「地方史研究」によって、多くの注目すべき論文、歴史資料や遺跡の保存運動に関する情報、地方史研究の動向記事、史(資)料館・文書館・博物館などの歴史資料保存利用機関に関する情報などを掲載し、地方史研究者の育成と研究者間の交流による学問研究の深化を図ってきました。
また、本会は国民の権利と自由を規制し、正しい歴史意識の成長を妨げる様々な試みや、歴史研究を特定の人々に限ろうとする試みに対しては、諸学会と協力し、断固として反対してまいりました。特に本会発足当初から、一貫して地方史研究者の利益を守る立場に立つとともに、歴史資料保存利用の問題に取り組んでまいりました。最近における地方自治体文書館等設置の動きは、各地の学会および会員と密接な連絡を保って運動を推進した本会の努力もあずかっているといえるでしょう。今後も歴史資料の保存と地方史研究の環境整備に関する運動を中心に、史(資)料館・文書館や歴史系博物館などの歴史資料保存利用機関に関する問題、自治体史編さんに関わる問題、歴史教育や生涯学習と地方史研究とに関する問題等について取り組みを重ねていく所存です。
ふりかえってみますと、地方史研究は、単なる研究に止まるのではなく、地方民衆が生き抜いてきたたくましい歴史の鼓動を、その深層において捉え、民衆の歴史における可能性を探りあて、豊かな歴史意識を築いていく運動でなければなりません。本会は、まだそのような独自の学問分野を打ち立てたとはいえませんが、一人でも多くの人々とともに、この理想に向かって前進したいと念願しています。
本会は、一年一回の大会を開催し、自由論題の発表・共通論題の発表・講演会・見学会などを行なっています。大会は毎年東京およびその近郊と、それ以外の各地とで交互に行うことを原則とし、開催地の地方史学会・研究者と密接な連絡のもとに開いております。大会に向けては実行委員会を組織し、共通論題に則した準備の研究会なども実施 しております。最近の大会の共通論題は次の通りです(カッコ内は開催地)。
1996年度 地方史の再生―多様性からの出発―(東京都墨田区)
1997年度 情報と物流―越中富山の地域像―(富山県富山市)
1998年度 都市・近郊の交流と変容―信仰と遊山―(神奈川県川崎市)
1999年度 巨大都市大阪と摂河泉―新しい地域史研究の方法を求めて―(大阪府堺市)
2000年度 信濃―生活環境の歴史的変遷―(長野県松本市)
2001年度 海と風土―瀬戸内海地域の生活と交流―(広島県尾道市)
2002年度 大都市周辺の史的空間―江戸・東京北郊地域の視点から―(東京都豊島区)
2003年度 南部の風土と地域形成(青森県八戸市)
2004年度 交流の地域史―ぐんまの山・川・道―(群馬県高崎市)
2005年度 敦賀―日本海~琵琶湖、風の通り道―(福井県敦賀市)
2006年度 東西交流の地域史―列島の境目・静岡―(静岡県静岡市)
2007年度 四国―その内と外と―(香川県高松市)
2008年度 茨城の歴史的環境と地域形成(茨城県水戸市)
現在会員数は1600名余、会長は竹内誠で、監事・評議員・委員・常任委員をもって構成いたしております。個人・団体を問わず、年額6600円の会費を送付いただければ自動的に会員となり、会誌「地方史研究」その他の頒布をうけ、論文等の投稿や大会発表の資格をもつことができます。
情報内容は参考情報として、提供しています。
必要な場合、直接情報メーカーに問い合わせしてください。
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